大阪で初詣といえばすぐに思いつくのが、大阪市住吉区にある「住吉大社」。全国に数多い「住吉神社」の総本山であり、正月はもちろん、それ以外の時期であっても多くの人々で賑わいを見せており、関西在住の人々からすると「知ってて当たり前」の存在だといえよう。
そしてこの住吉大社に参詣する人を目当てに、数多くの業者がこの住吉周辺に店舗を展開、住吉大社の隣にある粉浜駅周辺を中心に、明治時代から続く商店街が現在も軒を連ねている。今回は、そんな南海電鉄本線・粉浜駅周辺に位置するアーケード商店街について特集していくこととする。
粉浜地区の商店街に関するざっくりとした説明
粉浜駅周辺に位置するアーケード商店街は下の3つで構成されている。
- 粉浜商店街(地図上赤色)
- 粉浜駅前商店街(地図上青色)
- 粉浜本通商店街(わいわいロード・地図上緑色)
ただし、上3つの商店街は完全に別々となっているわけではなく、赤色の粉浜商店街と青色の粉浜本通商店街は公式サイトが統合され、実質的に一体化された形で運営が行われている。3つの商店街というよりは、「2＋1」と考えたほうがよさそうだ。ここからは、これら3つの商店街について簡単に紹介していくこととする。
メインストリート「粉浜商店街」
南海住吉大社駅から粉浜駅にかけて立地。粉浜地区の商店街の中でも中核を占める商店街で、その名の通りこの周辺の商店街の中でも最多の店舗数を誇り、昼夜問わず多くのお客さんで賑わいを見せている。
冒頭で書いた「明治時代から続く」商店街はこの粉浜商店街のことで、操業当初は青果市場として営業を開始し、大正時代に商店街としての運営を開始、第二次世界大戦中に今の規模まで成長し、当時は大阪市内でも第2位の商店会員数を誇ったのだという。
現在もその面影は色濃く残っており、チェーン店・個人経営の店を問わず数多くのお店が軒を連ねているほか、意外なところだと「ドラッグストアとお菓子屋が一緒になって運営している店舗」なんかもあったりして非常に見ていて面白い。今後も末永く生き残ってほしい限りです。
粉浜商店街と統合？「粉浜駅前商店街」
南海粉浜駅の目の前に立地。駅前立地ではあるのだが、粉浜駅そのものの集客力があまり高くない(普通列車しか止まらないため)こともあり、こちらの商店街もお客さんは先ほどの粉浜商店街と比べてやや少なめ。駅前という好立地を生かし頑張ってほしい限りだ。
似ていますが微妙に違います「粉浜本通商店街」
「わいわいロード」という愛称を前面に押し出している商店街。先ほどの2つの商店街とは完全に別の商店街で、公式サイトも全く独立したものが作られている。
こちらの商店街は、前述した2つの商店街と比べて客数は少ない。シャッターが閉まっている店舗も多く、全体的に苦戦気味の状況だ。「わいわいロード」の名に恥じない街づくりが求められている。
商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道/光文社/新雅史
