中部愛知県

超密フェスタ「波物語2021」の会場、その現状を見て回る【2021/9/2訪問】

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緊急事態宣言という言葉にもはや慣れてしまった今の日本。何を隠そう、この記事を書いている筆者も全く同じ人種にあたるのだが、そんな緊急事態宣言下にある日本、それも愛知県常滑市で、世の中を震撼させるイベントが2021年8月に開催された。そう、「NAMIMONOGATARI(波物語)2021」である。

緊急事態宣言下にあるにも関わらず客をギュウギュウ詰めにした密状態、会場内でのアルコールの提供、主催者の怠慢っぷり、終了後のゴミの散乱など、様々な面でツッコミをくらっているこのイベント。しかし、その実状はどうなっているのか。今回、当取材班は実際にその会場に出向き、どうなっているのかについて取材を行ってきた。

NAMIMONOGATARI(波物語)2021の会場、愛知県国際展示場

愛知国際展示場

NAMIMONOGATARI(波物語)2021は、愛知県常滑市にある「愛知国際展示場(AICHI SKY EXPO)」という場所で行われた。愛知国際展示場は中部国際空港から徒歩5分のところにあり、全国各地からの飛行機便が飛んでいる他、名古屋鉄道がこの場所に駅を設けている。そのため、展示場の周辺だけでなく、全国からアクセスを集めやすい立地となっているのが特徴だ。実際、当日の会場には様々なナンバーの車が止まっていたというから、その多様性は想像に難くないだろう。

愛知国際展示場

愛知国際展示場は6つのホールと2つの駐車場、そして「多目的利用地」(P2のとなりにある何も書かれていない空間)から構成されており、NAMIMONOGATARI2021(波物語)2021はこの多目的利用地という場所で行われていた。まあ、多目的利用地といっても実際はただの広場なんですけどね。

波物語2021 マップ

画像は公式サイトより抜粋

ちなみに、NAMIMONOGATARI(波物語)2021当日のマップはこのようになっている。「愛知国際展示場が会場」とはなってはいるものの、実際は物販や来場受付のみが屋内のエリアで行われ、それ以外はすべて屋外で済ませていたようだ。しかし8000人も入れていたとなると、この屋内にも相当な数の人間がいたと思われる。これはマズいですね。

りんくう常滑ビーチ

画像はじゃらんより抜粋

余談だが、このNAMIMONOGATARI(波物語)、2019年までは常滑市が管理する「りんくう常滑ビーチ」にて行われていたとのこと。しかし2021年度の開催に関しては常滑市長の了解が得られず、主催者側がやむなく会場を変更している。常滑市長さん、英断でしたね。

NAMIMONOGATARI(波物語)2021の会場の現状【2021/9/2訪問時】

公式発表では「清掃する」。が・・・

タイトルにも書いてありますが、これは2021年9月2日に訪問した際のものとなっています。予めご了承ください。

NAMIMOOGATARI(波物語)2021主催者であるオフィスキーフ社は、8月31日、マスコミからの取材に対し以下のような返答をしている。

ゴミは、今現在も清掃している状況で、清掃業者と連携を取りながら、明日(注:9月1日)、明後日(注:9月2日)も清掃する予定にしています。ゴミの持ち帰りは呼びかけていませんが、飲食するところにゴミステーションを1か所設置し、他にゴミ箱を数か所備えました。ただ、もっとゴミ箱などを増やしたり、そこへの動線をもっと作ったりしなかったのは、残念な点ですね」

そして、我々取材班がこの地を訪問したのは9月2日。つまり、この日は主催者や清掃業者による清掃が行われているはずの日になる。このことを頭に入れた上で以下の記事を読んでほしい。

中部国際空港駅

名古屋鉄道の中部国際空港駅を抜け、会場へと向かう。駅や中部空港のターミナルに関しては非常にキレイに管理されており、特に目立った違いは見られなかった。さすがにこのあたりは空港の管理者さんがちゃんと配慮しているようだ。

愛知国際展示場2021

空港からターミナルの反対側へと回り、愛知国際展示場方面へとそのまま歩いて行く。道は非常にキレイな状態に保たれているし、警備員と思われる人、そして階段を掃除する人(後述)以外は誰もいない。既に清掃が終わったのだろうか、それとももともとこのような状態なのか分からないが、とにかくここに関しては美しい状態が保たれていた。

愛知国際展示場2021

会場である愛知国際展示場の前に来た。取材班が訪問した9月2日はイベントが行われていなかったようで、中の電気も暗く、入口も閉ざされ、入ることができない状態にあった。中を覗いてみても人っ子一人見当たらず。本当に掃除しているのか?

愛知国際展示場

駐車場も見てみたが、2つある駐車場のうち、第2駐車場に関しては車が1台も駐車されておらず、第1駐車場に関しても普通の乗用車が数台と工事業者のものと思われるハイエースが1台止まっているのみで、主催者が所有していそうな自動車は1台も駐車されていなかった。丸投げして終わりってか。気楽なものですね。

波物語会場

そして最も重要なNAMIMONOGATARI(波物語)の会場だが、フェスに必要な設備は全て撤収され、完全にもぬけの殻となっていた。そして人の姿もなし。入口はコーンで区切られ、入れないようになっていた。おそらく会場の清掃は終わったという認識なのだろう。しかし周辺には清掃中の場所も1か所だけとはいえ残っていたし、ドロンするのはさすがにどうなんですか??と感じざるを得ない。

波物語会場

近くにある展望台(といってもペデストリアンデッキだが)からNAMIMONOGATARI(波物語)の会場を臨む。近くから見ても遠くから見ても、おそらくこの会場に関しては本当に一通り清掃を終え、撤収してしまったのだろう、ということがわかる。実際、取材班がこの地を訪問した9月2日は雨もパラついていたし、さっさと終わらせるのが賢い戦略なのは事実。しかし主催者側が何を思ってこんなに早く清掃を終えたのか、その理由は・・・ 考えないでおきましょうか(笑)

唯一の清掃場所も・・・

なんだか拍子抜けしてしまった当取材班だが、中部国際空港駅と愛知国際展示場とを結ぶ通路の階段に関しては清掃が行われており、「清掃中」という柵が作られ、入ることができないようになっていた。

工事管理板

しかしその清掃場所にはなぜか「工事管理板」なるものが・・・。普通、ただ掃除するのにこんな看板なんか建てないはずなんですが、何か変わった事情でもあるのでしょうか。

工事管理板

そんな工事管理板の「工事看板」を見てみると、「海上アクセス階段 床・ガラス定期清掃」の文字が・・・。何のことはない、ただの定期点検でしたという。結局運営は掃除なんか全くやっていませんでした。

結論:波物語の運営は清掃なんかやってなかった

波物語2021

先ほどの運営のコメントをもう一度思い出してほしい。

ゴミは、今現在も清掃している状況で、清掃業者と連携を取りながら、明日(注:9月1日)、明後日(注:9月2日)も清掃する予定にしています。ゴミの持ち帰りは呼びかけていませんが、飲食するところにゴミステーションを1か所設置し、他にゴミ箱を数か所備えました。ただ、もっとゴミ箱などを増やしたり、そこへの動線をもっと作ったりしなかったのは、残念な点ですね」

しかし、当取材班の調査により、この運営は清掃など一切していないことが判明した。まあいろいろといわくつきの運営だし、そんなもんなんでしょうね、と失望せずにはいられなかった・・・。

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