豊中市大阪府近畿

豊中市「せんちゅうパル」に広がる摩訶不思議な構造とその経緯を探る

豊中市最大の商業施設集積地となった千里ニュータウン。しかしかつて「みんなの憧れ」だったはずのこの街も、令和の世となった今ではニュータウンの中心であるはずの千里中央駅前に「千里セルシー」なる巨大な廃墟がそびえ立つなど、決してその現状は順調とはいかないようだ。

【2021年最新版】「千里セルシー」の閉鎖から2年、その現状やいかに
日本全国に乱立するニュータウンの先駆け、千里ニュータウン。かつてはまちびらきから年数が経過したこともあり、高齢化が酷く叫ばれた時期もあったこの千里ニュータウンだが、近年では再開発が...

千里中央センター地区案内図

しかしここはあくまで大阪、しかもその中心をとおる御堂筋線の延長線上にある北大阪急行の沿線だ(長いな)。梅田まで乗り換えなしで20分、難波までも同じく乗り換えなしで30分、しかも始発駅。千里中央はその恩恵にあずかっているのか、現在も駅周辺には数多くのショッピングモールが軒を連ねており、それゆえか多くのお客さんが今日もここで買い物を楽しんでいる。

せんちゅうパル

そんな千里ニュータウンの中でも、最も大きく、かつ人を集めているのがこの「せんちゅうパル」なる施設だ。しかもなんでもこの施設、普通の商業施設にはないある変わった特徴を持っているのだという。今回は、そんなある変わった特徴をもつこの「せんちゅうパル」について、その不思議な点を解明していくこととする。

せんちゅうパルとは

せんちゅうパル

せんちゅうパルは、大阪府豊中市新千里東町にある商業施設だ。北大阪急行電鉄・大阪モノレール千里中央駅と直結しているほか、周辺にも多くの商業施設が立地しており(北側にヤマダ電機、西側にオトカリテ、南側にイオンSENRITO専門館、東側に千里阪急が立地)、非常にアクセスの良い場所に位置している。いわゆる「お買い物回りの要衝」としての役割となっているわけだ。

せんちゅうパル

そんな背景もあってか、この施設には数々の「他とは一味違う」設備がついており、広大なぺエストリアンデッキのほか、地下街や広場など、160という超大型というには物足りない店舗数の割に非常に充実したモールとなっている。その中でも特にペデストリアンデッキに関しては目を見張るものがあり、まるで地上階かと見間違えるかのごとくただっ広いデッキが延々と続いている。みなさん、ここは地上階ではないですからね。2階ですからね。

せんちゅうパルの今

ここは西洋か?と見間違う美しい風景

交通の要衝として重要な役割を担うこのせんちゅうパル。しかし、元からニュータウンの中心として開発されたという意図があるからなのか、このせんちゅうパルには非常に面白い特徴がいくつか備わっており、ここでご紹介させていただく。

せんちゅうパル

せんちゅうパルに入ると、いきなり日の光を活かした美しい景色が目の前に見えてくる。まるで西洋のフードホールか何かかと見間違うような光景だ。

せんちゅうパル

下から見るとこんな感じ。以前訪問したアピアさかせがわにも似たようなものがあったが、この手の組み合わせは公団が好む建設方法になるんですかね。詳細に関してはよく分からないが、なかなかレベルの高い作り方ではなかろうか。まあ夜になったらどうなるのかという話については知りませんが。

失敗物件?宝塚市「アピアさかせがわ」のメチャクチャすぎる実態とは
兵庫県宝塚市は宝塚歌劇団や宝塚音楽学校に代表されるように、阪急電鉄の創業者・小林一三が特に力を入れて開発したエリアとして知られており、「阪急の街」と巷では言われている。実際は阪急宝...

せんちゅうパル

先日取り上げた千里セルシーがローマのコロッセオをイメージしていたのと同様、こちらの関しても何かイメージしたところがあるのだろう、明らかに不思議な造りをしている。すいません、これに関してご存じの方がいらっしゃいましたら、公式Twitterもしくはお問い合わせページまでお知らせください。

せんちゅうパル

とはいえ、このせんちゅうパルも前身である「千里サンタウン」も含めると1970年開業。千里セルシーの1972年よりも古いこの建物はもう既に老朽化も激しく、外壁からはその歴史を感じる景色が広がっていた。セルシーの方は再開発されるようですが、こちらはどうなるのでしょうか。気になって仕方がない。

北大阪急行と共存する、せんちゅうパルの地下街

せんちゅうパル

さて、地上階の解説が終わったところで地下へと降りていこう。1970年開業というその歴史もあってか、このせんちゅうパルのエスカレーターもライトが設置されている非常に歴史のあるタイプが今も現役で使われている。

せんちゅうパル

地下1階へとやってきた。せんちゅうパルの地下1階は北大阪急行電鉄千里中央駅のコンコースを兼ねて使われており、この地下1階に関してはコンコース兼ショッピングセンターという具合になっている。すなわち、この階にある全てのテナントはせんちゅうパルのテナントとなっているということだ。一瞬駅ナカに見えるこのテナント群だが、実際は全てショッピングセンターの管轄ということになっている。他にはない不思議な光景だ。

せんちゅうパル

しかし、このせんちゅうパルのすごさは何と言ってもこの他では見られない摩訶不思議な景色になるだろう。なんと、商業施設と駅のホームが一体化してしまっているのだ。ショッピングセンターから地下鉄の駅が見られ、そしてホームからは地下1階の店舗群が線路に沿う形で並んでいるのを見ることができるというのである。写真に収めるだけでもスゴいのだが、これに関しては実際に行ってみるとその凄さがより分かると思う。気になった方はぜひホテルでも取って行ってみてください。

せんちゅうパル

そしてこの不思議な構造もあってか、中を歩いていてもショッピングセンターの中にいるとはとても思えない。改札のピンポーンという音、電車のモーターから流れるウイーンウイーンという機械の声、そして商業施設らしくないこのタイル・・・ 本当にここはショッピングセンターなのか??

せんちゅうパル

そんなせんちゅうパルの中には明らかに古くやっているお店もあり、この商業施設に長い歴史があることを感じさせる。表向きはキレイに整備されているが、結局実のところこういうものなんでしょう。

多すぎる段差とその有効な使い方

せんちゅうパル

非常に素晴らしい雰囲気と面白い構造をした地下街のあるこのせんちゅうパルだが、そんなせんちゅうパルにはある構造的な問題を抱えている。段差があまりにも多いのだ。もともと千里ニュータウン自体が丘陵地にあるため、仕方ないといえば仕方ないのだが、日本の多くの地域と同様に高齢化の進むこの千里ニュータウンでは痛い問題になるのかもしれない。

せんちゅうパル

そんなネックとなるこの段差に対しても、せんちゅうパルは実にアクロバティックな方法で解決をしてしまった。なんと、階段・エスカレーター・エレベーターを集約した場所を館内中央に設置し、どんな人であっても館内中央に行けば移動できるようにしてしまったのだ。しかもどういうわけか階段を曲げて芸術的にも美しい設計にしてしまうという気合の入れよう。まあ実際中央のエスカレーターにはものすごい数の人が集まっていたし、これが正解といえば正解なのかもしれない。

※階段やエスカレーター・エレベーターは館内中央以外にも随所に設置されています。中央にその機能が全て設置された場所がある、というだけですのでお間違いなきように。

※階段やエスカレーター・エレベーターは館内中央以外にも随所に設置されています。中央にその機能が全て設置された場所がある、というだけですのでお間違いなきように。

せんちゅうパル

しかしこの隣にある巨大な廃墟はどうにかならないんでしょうかね。なんだかいろいろと問題が山積みになっているこの千里ニュータウンだが、最近では若年層が多く流入しているという話もあるし、これからの復活に期待するほかない。

https://www.kobekatsu.com/senri-selcy/


タイトルとURLをコピーしました