先日、大阪市此花区に位置する「境目の分かりづらい商店街」こと、四貫島森巣橋筋商店街の様子をご紹介した。
そんな四貫島森巣橋筋商店街のすぐ南側に位置するのがこの「四貫島中央通商店街」。今回は、そんな四貫島中央通商店街の様子について詳しく見ていくこととする。
本当に四貫島の中央「四貫島中央通商店街」
四貫島中央通商店街は、大阪市此花区に位置するアーケード商店街。四貫島商店街本通り・四貫島森巣橋筋商店街とともに四貫島地区における3大アーケード商店街の一角を担っている。商店街はその名の通り四貫島地区の中央部を南北に貫通する形で作られている。愛称は「ときめきすとりーと」。なかなかのんびりした雰囲気が漂っている。
商店街の北側から中の様子を見ていこう。他2つの商店街と異なり、三角形の屋根が目立っている。商店街が出来始めたのは1940年代後半から始まるそうで、かつては通行にも苦労するほどの混雑だったという。近年では1992(平成4)年にアーケードが立て替えられており、隣接する四貫島森巣橋筋商店街と比べても美しい景色が広がっている。とはいえ、建て替えられて30年以上経過していることもあってか、お世辞にも新しいとはいえない。
詳しい様子を見ていく。商店街の北端には「このはな未来へ」の非常に綺麗なシャッターアート。シャッターアートをやっている商店街は他にも多数あるが、このレベルの作品を見るのは初めてだ。四貫島中央通商店街の本気度が伝わってくる。
四貫島商店街本通りとの境目を抜け、さらに南側へ。このあたりは隣接する四貫島商店街本通りに多くの店舗が出店していることもあり、全体的に静かな景色が広がっている。閉業している店舗も多く、なかなか情勢には厳しいものがありそうだ。
ところで商店街の店名が書かれている場所についているこの謎のキャラクター。こちらは「ナカムラ」という名称がついているそうだ。あまりに普通すぎて拍子抜けしてしまう。
厳しい状況下にあるのは間違いないこの四貫島中央通商店街。しかしそんな状況下でも個性的な店舗はあるもので、店先にゴリラが張り付いていたり、ドラッグストアの商品がズラズラと軒先に大量に並べられていたりと、商店街らしい光景を随所に見ることが出来た。四貫島中央通商店街の南端では「此花住吉商店会」という別の商店街があるのだが、これはまた次回の話。
阪神電車街と駅の1世紀 懐かしい沿線写真で訪ねる /彩流社/上野又勇