商店街の中には、商店街同士がくっつき一体となって運営の行われている商店街が数多く存在し、地元の人であっても注意して見ないと分からない状態になってしまっている商店街というのも多く見受けられる。大阪市北区の「天五中崎通商店街」あたりが有名か。
そんな全国に数多く存在する「分かりにくい」商店街の中でも、大阪市此花区に位置する「四貫島森巣橋筋商店街」はその最たるものといえよう。今回は、そんな大阪市此花区に位置する「四貫島森巣橋筋商店街」について、その様子を見ていくこととする。
境目はどこだ?「四貫島森巣橋筋商店街」
四貫島森巣橋筋商店街は、大阪市此花区に位置する商店街。千鳥橋エリアに位置する商店街の一つとなっており、商店街の南端で「四貫島商店街本通り」及び「四貫島中央通商店街」と接続している。かつてはこれら3つの商店街が合わさって「四貫島商店街」を形成していたが、のちに分離して現在の姿に落ち着いている。
森巣橋筋というその名称は、大阪の他の商店街と同様に近隣に位置する「森巣橋(もりすはし)」に由来している。しかし、当の森巣橋の下を流れる正蓮寺川の埋め立てが行われてしまい、橋があるとはとても思えない状況に落ち着いている。心斎橋のエリアも「クリスタ長堀」の建設に伴いそれっぽくなくなったが、正蓮寺川は公園として埋め立てが行われたせいか余計に以前の状況が見えない。
とはいえ、北側は商店街のアーケードの入口があるからかすぐに境目が分かるのだが、南側に関しては特に分かりづらい。その境目は一体どこにあるのだろうか。正しくは、このアーケードの低くなっている場所、阪神なんば線の高架下を抜けた先から森巣橋筋商店街となっている。ここからは、そんな状況下にある四貫島森巣橋筋商店街の様子について、詳しく見ていくこととする。
短すぎるアーケードと哀愁漂う内部
さっそく四貫島森巣橋筋商店街の中身に入っていこう。と言いたいところだが、営業しているお店も少なく、シャッターが並ぶ。それに加え、アーケードの距離も50mほどと非常に短く、アーケードそのものも老朽化が激しくなっていることもあってか、非常に厳しい状況となっているのは否めない。「昭和の雰囲気満点」と言えば聞こえは良いが、古さの目立つ状態となってしまっている模様である。
※日曜定休の店舗が多くを占める(日曜日に取材)というのも影響しているそうです。
元々此花区で最も古い商店街として成立し、新陳代謝を繰り返しながら現在までこの姿を留めてきたというこの四貫島森巣橋筋商店街。新旧の店舗がごちゃごちゃっと混ざっているのがいかにも商店街らしい。とはいえ、近年は商店街同士の競争も激しいようで、立地面で競争力に劣るこの四貫島森巣橋筋商店街には商業系の店舗が少なくなっているのも実情のようだ。
商店街内に設置されているパンダと万里の長城が描かれた看板も相当くたびれている様子。図書館で見たところ北側アーケード入口(「森巣橋筋」と大きく書かれているもの)も相当リニューアルされていないようだし、厳しい状況下にあるのは変わらないのでしょう。日曜日に訪問したのは明らかな間違いでしたが(ごめんなさい)。