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ジ・アンダンテ マーケットシーン バブル香るショッピングモールの中を探る

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神戸市内の人工島には「ポートアイランド」「六甲アイランド」の2種類があるが、神戸空港や大学のキャンパスが何個も並ぶポートアイランドとは対照的に、もう1つの人工島「六甲アイランド」は全体的にパッとしない状況が続いており、ポートアイランドと比較しても何だか扱いの悪い気がしてならない。

ジ・アンダンテ マーケットシーン

そんな六甲アイランドにはスーパーが2軒しか存在せず(これはポートアイランドも同じだが)、さらにショッピングモールとなると場所そのものは多数あれど、実際にショッピングモールとしての体裁を保っているのはここ「ジ・アンダンテ マーケットシーン」の1つしか存在しないという状況。今回は、そんな六甲アイランド内のショッピングセンター「ジ・アンダンテ マーケットシーン」について、その様子を見ていくとする。

バブルの香り残るショッピングモール「ジ・アンダンテ マーケットシーン」

生活に必要なものが一通り揃う島内唯一の存在

ジ・アンダンテ マーケットシーン

ジ・アンダンテ・マーケットシーンは神戸市東灘区・六甲アイランド内に位置するショッピングセンター。一般には単にマーケットシーンと呼ばれており、六甲アイランド内からショッピングモールが次々に消えた今、現在では実質唯一の存在として1991(平成3)年の開業時から現在に至るまで営業を続けている。「マーケットシーン」という名称は、日常生活のシーンを作るマーケットだからという理由は名付けの由来だそうだ。

ジ・アンダンテ マーケットシーン

施設は「RICセントラルタワー」なる超高層マンションの低層部に所在。かつては島内に日本法人を構えるP&Gの駐在員が数多く滞在していたそうだが、P&Gが三宮に拠点を移した今、かつてほどの勢いは残っていない。

ジ・アンダンテ マーケットシーン

中の様子をうかがっていこう。館内にはスーパー「ダイエー」や100円ショップ、理髪店などの生活に必要なものが一通り揃う構成。開業当初は「コープこうべ」が核テナントとして入っていたようだが、こちらは2007年に閉店、現在はダイエーが核テナントとなっている。ここのコープは阪神・淡路大震災の際に島内唯一のスーパーとして活躍を見せていたそうだが、残念ながらその面影は無さそう。

ジ・アンダンテ マーケットシーン

建物はB1F(駐車場)~3F(+マンション)という構成。縦に長い構成ではあるものの、実際はテナントのほとんどが1Fに集中している形になっており、高齢化の進む六甲アイランド内にあってはなかなか便利な形をしている。

ジ・アンダンテ マーケットシーン

ジ・アンダンテ マーケットシーン

館内には小規模ではあるもののゲームコーナーも完備。しかしこちらはなぜか近くの通路上にプリクラの機械と小型のUFOキャッチャーが並ぶというなかなかに奇妙な光景をさらけ出している。プリクラ独特の甲高い音と声が館内に響きまくってるんですが、大丈夫なんですかねえ(苦笑)

バブルと現代が入り混じる謎の光景

ジ・アンダンテ マーケットシーン

なかなか奇妙な光景を見せてくれているこのジ・アンダンテマーケットシーンだが、その不思議さは館内全体に広がっている。開業が1991年と、バブル期にあたるのが影響しているのだろうか。もっとも、六甲アイランドのあたりはそんな建物であふれていたりする訳ですが。

 

ジ・アンダンテ マーケットシーン

ジ・アンダンテ マーケットシーン

妙にゴージャスな館内の空間、停止され水が干上がってしまった噴水、一種の村のような独特のレイアウト。どこをとってもバブル期らしい景色が広がっている。非常に羨ましい限りだ。

ジ・アンダンテ マーケットシーン

ジ・アンダンテ マーケットシーン

そして館内の吹き抜けには何を表しているのか全く理解できないカラフルな装飾付き。周辺の高級な景色とは全く合っていないが、真ん中にゲームコーナーがあるせいか絶妙にマッチしてそれっぽい景色になっているのが本当に面白い。バブルの弊害は様々なところに生まれているのだが、もうこんな時代はやってこないかなあ・・・と考えると悲しくなってしまいますね。

上層階には図書館も入ってます

ジ・アンダンテ マーケットシーン

最後に少しオマケを。ジ・アンダンテマーケットシーンの上層階・RICセントラルタワーの3Fには「RICコミュニティライブラリー」という私設の図書館があり、誰でも入館・利用可能となっている(ただし、貸出は兵庫県内在住者か神戸市に通勤・通学している人に限る)。

ジ・アンダンテ マーケットシーン

私設図書館ということもあり、本の数は約4万冊とそれほど多くは無いが、必要最低限の本は一通りそろえられている印象。六甲アイランドに関連する専門的な資料も少しではあるが用意されていた。なかなか面白い場所でしたので、よろしければぜひ行ってみてください。

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