兵庫県朝来市近畿

朝来市の中心・和田山駅前「和田山駅前センター街」の香ばしい町並みをご覧下さい

兵庫県の中間よりやや上、京都府に隣接する場所にある朝来市と言えば、生野銀山や「日本のマチュピチュ」などという愛称で話題になった竹田城跡など、歴史的建造物が多く残っていることで知られている。

竹田城跡

鉄道では山陰本線と播但線、国道では国道9号と国道312号、高速では北近畿豊岡自動車道と播但連絡道路とが連絡する交通の要衝でも知られる朝来市だが、地形が山がちで他に比べると暮らしにくいこともあってか、高度経済成長期から継続して人口が減少し続けており、日本創成会議・人口減少問題検討分科会から「消滅可能性都市」の1つに指定されるなど、観光客は集まれど、いろいろと微妙な状況に置かれていることが容易に推察される。そもそも高速じゃ通過されるだけだしね。

和田山駅

さてさて、今回取材班がやってきたのは朝来市の中心駅、「和田山駅」である。先ほども書いた通り、山陰本線と播但線との乗り換え駅であり、交通の要衝となっているこの駅だが、播但線は寺前~和田山間の本数が少ないし(1時間に1本以下)、山陰本線は特急だらけで18きっぷで途中下車しにくい事情があったりと、やはり「田舎」だと感じざるを得ない部分も多くある。事実、市の中心駅だというのに1日乗車人員は700人ほどと、一応兵庫県の市の代表駅だというのになんだかビミョーな雰囲気を醸し出している気がしてならない。ま、もともと平成の大合併でできた市だし、結局そんなところなのだろう。

和田山駅前ビル

実は取材班もこの場所は乗換駅程度にしか考えておらず、最寄から姫路まで新快速で移動し、姫路から和田山へ播但線、そして和田山から本来の目的地へと向かう予定だったのだが、この和田山なる街、特にその駅前にある商店街「和田山駅前センター街」がなかなか面白かったので、今回ご紹介しようと思う。

交通の要衝、和田山駅でっせ~!!

冒頭でも書いた通り、和田山のある兵庫県朝来市は鉄道や様々な道路が交わる交通の要衝として機能しており、中国山地の影響を受ける豪雪地帯ではあるものの、交通面での重要な場所という点でこれまで発展してきた。

和田山駅前センター街

しかし、鉄道での輸送がとっくのとうに衰退し、車社会になった今は別。朝来市を目的地としない観光客も駅を使い、お金を落としていった時代はもう過ぎ去り、皆高速で目的地へと直接行けるようになってしまった今では、駅前一つを見てもスカスカすぎる残念な光景が広がっている。いちおうこれでも中心市街地ですからね。まあ人口2万人台ともなるとこれくらいが限界なのかもしれませんが。

和田山駅前センター街

とはいえ一応「センター街」と名売っているだけあって、今でも商店街としての体裁は保ち続けており、駅前に何軒か個人商店が並んでいる。同じ「センター街」でも兵庫県最大の繁華街である三宮センター街とは大きな差があるが、まあ地方なんてのはどこもこういうもんなんですかね。

和田山駅前センター街

そんな「それっぽい」商店街の中心部ですら逆側から見ればこのボロ具合だ。いちおうひとつの建物として成立してはいるものの、その中身は実に複雑怪奇であり、「日本のマチュピチュ」ならぬ「日本のサグラダ・ファミリア」のような様相だ。それにしてもこの状態、どっかの遊郭で見たような気がするんですが気のせいですかね・・・?

和田山駅前センター街

和田山駅前センター街

そんな苦しい状況にある和田山駅前センター街が人であふれているはずもなく、歩行者は一切見かけず。車はちょこちょこ見かけるものの、商店街はシャッターだらけ、ビルはボロボロ、路駐はし放題。他ではあまり見かけないレンガ色に染められたビルやオシャレな外国風の街灯が並んでいるあたり、最盛期はさぞおしゃれな光景が広がっていたのだろうが、今となってはその面影も無く、寂しい光景が街全体をどんよりと取り囲んでいる。

和田山駅前センター街

そしてその駅前に並ぶバナーには

いいー 店いっぱい。」

の文字。いや、それ以前にこの状況をどうにかしてくれよ・・・

和田山駅前センター街 ミニコンビニあーち

そんな和田山駅前センター街だが、現在では朝来市全体で高齢化が進んでいることもあり、商店街内やその周辺にある店舗も病院や薬局、そしてNPO法人の事務所といったテナントが多く立ち並ぶようになってきている。和田山駅前唯一のコンビニ、「ミニコンビニあーち」はデイリーヤマザキ系列だが、現地のNPO法人と協力して運営されているようだ。しかし驚いたことに、営業時間はなんと8:00~18:00。しかも土日祝日は休みだ。24時間営業をやめるやめないで揉めた某コンビニとは大違いである。

山陽百貨店北兵庫ショップ

なんだか微妙な街だな・・・と思いながら歩いていた取材班だが、なんと山陽百貨店の支店がお店を構えていた。その名も「山陽百貨店 北兵庫ショップ」だ。「ヒョーゴスラビア」と呼ばれるほど多種多様な民族・・・ではないな、旧国民が集まる、ある意味「多国籍国家」ともいえるこの兵庫県だが、こんな場所にも百貨店が出店しているあたり、まだまだこの和田山も捨てたものではないようだ。ちゃんとお客さんも入ってましたしね。

駅弁の福廼家

駅前には、最近次々にお店を減らしつつある駅弁屋さん、「福廼家」が現役で営業を続けていた。いったい本当に営業しているのかと疑いたくなるほど古さを隠せない見た目をしているが、ちゃんと今も営業中である。もちろん弁当として買うこともできる他、中に「お食事コーナー」なるものも設けられており、中でご飯を食べることも可能だとのこと。ただし、「駅弁」と名売ってはいるものの駅構内では買うことが出来ず、一度駅の外に出る必要があるので要注意だ。無料サイトながら公式ホームページも開設しており、問い合わせや注文等もメールでできるそうなので、良ければ一度頂いてみてはいかがだろうか。駅弁の福廼家さんのホームページはコチラから。

和田山駅前センター街

いろいろと微妙な点の多いエリアではあるが、昭和らしい風景が多く残っており、面白いエリアであることに間違いはない。周辺には竹田城跡生野銀山等、歴史的観光スポットも多く残っているので、ぜひ一度訪れてみてはいかがだろうか。


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