関東神奈川県横浜市

【廃墟?】元・マイカル本牧「イオン本牧店」の寂しげな今を観察【でもなかった】

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神奈川県横浜市。東京23区を除く全国の市町村で最も人口の多いこの横浜市は、人口360万人というその数の多さもさることながら、その規模からか市内の各地に商店街や再開発エリアがこれでもかと密集しており、どのエリアを回っていても飽きることが無い。

本牧

さて、今回は横浜市中区は「本牧」なるエリアにやってきた。桜木町や関内、中華街といった横浜市を代表するエリアを含む中区だが、この本牧というエリアには鉄道が通っておらず、アクセスはもっぱらバスか車という、横浜市内にしてはややアクセスの悪い場所に位置している。とはいえ、取材班の乗ったバスも昼の3時台という微妙な時間にも関わらず立ち客が出るほどの混雑を見せており、これにはさすがに驚いた。さすがに首都圏、人口密度の高さには驚きですね。

マイカル本牧

そんな本牧地区には、かつて一世を風靡した「マイカル」の超巨大商業施設が建設され、現在はその規模をかなり縮小しているものの、今に至るまでその様子を留め続けているらしい。今回は、そんなマイカルの巨大商業施設、「マイカル本牧(現・イオン本牧店)」について、その歴史と現状の様子を見ていくとしよう。

元・マイカル本牧「イオン本牧店」

マイカル本牧

イオン本牧店は、横浜市中区にある商業施設だ。かつて存在したマイカルの巨大商業施設「マイカル本牧」をイオンが受け継ぐ形で2011年3月1日に開業した。その直後に東日本大震災が起きたというから、飛んだタイミングである。

マイカル本牧

イオン本牧店の前身であるマイカル本牧が開業したのはバブル最盛期・1989年のこと。もともとこの地に米軍の基地が存在し、それが日本へと返還された際、横浜市がこの地を「街づくりの実験台」として再整備することを発表。三井不動産やURによる集合住宅が整備されるとともに、ニチイによる再開発が行われ、このマイカル本牧が開業した。

マイカル本牧

マイカル本牧は後に続く「マイカルタウン」の第1号として開業したようで、マイカルの「未来都市マイカルタウン」の理念を実現させるため、横浜市の要望を受けたために建物一帯がスペイン植民地様式風のデザインで統一されている。現在は建物があまり残っていないため目立たないが、当時は屋根に関しても規定があったため、それに沿った形で建物が建設されるという奇妙な状態にもなっていたらしい。

マイカル本牧

スペイン風というその掟は公共のモノであるはずの道路にまで及んでおり、「イスパニア通り」という名前が付けられてしまっている。このあたりは良くも悪くも再開発エリアらしい。

マイカル本牧

しかし、当初は華々しく開業したマイカル本牧も、近くに鉄道が通っていないなどアクセスに難があったこと、バブルが崩壊したこと、みなとみらい21の再開発に伴いお客さんを取られてしまったことから人出が大幅に減少。マイカルそのものが業績悪化し倒産に陥ったことにより、現在は旧サティとして営業をしていた1番街・駐車場の3番街の2館のみで営業を行っている。開業当初は10棟もの建物が並んでいたことを考えると、非常に寂しい状態に成り下がってしまっているのが現状だ。

マイカル本牧

そんな状況下にあるマイカル本牧だが、その現状は果たしてどうなっているのだろうか。ここからは、現在のマイカル本牧の現状について、当時営業を行っていた10棟全てについてその現況を見ていくこととしよう。

マイカル本牧、その寂しげな今

1番街 元サティ・現イオン

マイカル本牧

まずは1番街から。1989年の開業当初「本牧サティ」として開業したこの建物は、現在も「イオン本牧店」として使用されている。現在のイオンには見られない三角の屋根が随所に現れており、以前当サイトで特集した「グンゼタウンセンター つかしん」のような景色が広がっている。

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マイカル本牧

開業当初から存在する噴水は今も健在。さすがに開業から相当時間が経っていることもあり、経年劣化は避けられないが、今も維持できているだけ良いか。

マイカル本牧

中に入っていこう。全体的にイオン色に染められている印象は否めないが、それでもところどころにマイカル色が残されており、その歴史の長さと深さを感じられる。

マイカル本牧

エスカレーター1つ取ってもこんな具合。明らかに普通のイオンとは違う景色が広がっている。このあたりはかつて同じマイカルタウンとして営業を行っていた「イオン明石ショッピングセンター(旧・マイカル明石)」と同じ光景が広がっている。

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マイカル本牧

館内には「マイカル」の跡が随所に残っており、かつてこの地に巨大な建物があったことを感じさせる。やはり「規模が大きすぎる」のは良くないんでしょうね。

2番街 現・ザ・レジデンス本牧横浜ベイサイド

マイカル本牧

2番街へと移っていこう。かつてはインテリア関係を扱っており、ニューヨークのインテリア専門店「ラ・カンパニア」などが入居していたこの2番街だが、現在は閉鎖され、「ザ・レジデンス本牧横浜ベイサイド」なるマンションへと建て替えられている。

なお、マンションと1番街とを結ぶデッキはマイカル時代と同一のものが今も使われているそうで、なかなか年季の入った景色が広がっていた。

マイカル本牧

なお、マンション内にも一応テナントは入っているのだが・・・取材班みたいなよそ者には関係なさそうですね(笑)

3番街 現・イオン

マイカル本牧

続いては3番街へ。3番街は現在もイオン本牧店の一部として営業を続けているが、実際は上層階が全て駐車場となっており、実際に店舗となっているのは1階と2階のみとなっている。

マイカル本牧

マイカル本牧

現在も営業が続いている1番街とこの3番街は開業当初から現在も2階の通路で繋がっており、信号を介すことなくアクセスすることが可能となっている。とはいえ、10個もの棟があった開業当初ならともかく、今となっては少々ムダになってしまっている気がしなくもない。

5番街

すいません、5番街はあまりに量が多くなってしまった為、別記事でまとめさせて頂いております。下の記事をご覧くださいませ。

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