モールの中央へとやってきた。「レラスクエア」なる巨大な広場が整備されてはいるのだが、広場の片側が空きテナントしかないためか静かな時間が流れている。だいたいそうなんですけどね。
レラスクエアの目の前には「HOKKAIDOソラキッチン」なるものが営業している。なんでも道内各地の旬の食材やご当地グルメをはじめとした、北海道の「美味しい」を集めたフードコートなのだそうだ。一口に北海道といっても相当広いはずなのだが、これはなかなかすごそうだ。
食堂の中へ。木をモチーフにした装飾が前面に押し出されており、テーブルやいす、床などの部分も茶色にコーティングされているのもあいまって見ているだけで美しい。しかし例によってお客さんの姿が・・・。まあ数名ではあるがいたからいいか（笑）
お客さんがいないのも、もちろん良くないこのHOKKAIDOソラキッチン。しかしそれ以上に問題なのが、なぜかどのブースにも店員さんの姿が見えないこと。お客さんが少ないからこうなっているのか、店員さんがいないからお客さんも少ないのか、一体どっちがどっちなんだかよく分かりません。
千歳アウトレットモール・レラを運営する会社自身も、もはやアウトレットだけで食べていくのは厳しいと判断したようで、最近ではアウトレットとは何の関係もない100円ショップやドラッグストアなんかが進出してしまっており、皮肉なことに結構な数のお客さんを集めてしまっている。一番お客さんがいるのが100円ショップのアウトレットモールって、一体何なんだ？？
それ以外にも、観光客の誘致を狙ってか「千歳ラーメン博覧会」なるラーメン屋施設を営業してはいるものの、こちらも新千歳空港に似たような存在（北海道ラーメン道場）があるせいか、うまくお客さんを取り込むまでは至っていない。新千歳空港が強すぎるというのもあるかもしれないが、これでは厳しいか。
最後に、正面入口の目の前にある「レラアトリウム」へ。本来であればこのアウトレットで一番賑わうはずの場所も、シャッターが閉まっているところはあるわ、無造作にピアノが置かれているわ、広い通路の真ん中を埋めるように「エポス デザインカード新規会員募集中」の案内が置かれているわでごちゃごちゃしている印象が拭えない。枯れ木も山の賑わい、ってやつなんですかね。
正面入口からモールの様子を見つめる。2005年の開業からいくぶん時間が経ち、もはや存在そのものを覚えられているのかすら微妙なものとなってしまった、千歳アウトレットモール・レラ。この先の状況は決して明るいものとはいえないが、新千歳空港・駅チカというその立地を生かし、今後ともぜひ奮闘して頂きたい、そう感じた取材班でした。
