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三和銀行支店再開発「LAQUE四条烏丸」に京都らしくないシャレオツっぷりを見た

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京都最大のビジネス街であり、日本でも有数の金融街としてその名前を知られている「四条烏丸」。近年では関西においても大阪への一極集中が進み、京都市そのものが財政難に苦しんでいるのもあいまって全体的に厳しい情勢が続いているが、それでもかつては首都だった街、そう簡単には倒れないのが京都の強いところだ。

LAQUE四条烏丸

そんな金融街において他と一線を画すのが、四条烏丸交差点の北西に位置する「アーバンネット四条烏丸ビル」だ。四条烏丸交差点は、他3つの角には全て金融機関が入居しているのにも関わらず、北西側だけはこのビルが立地しているという、少々変わった光景を見ることができる。実はこの場所、かつては金融機関が入居していたものの、一連の再編の流れで再開発が行われ今のような状況になっているのだという。今回は、そんな状況を呈している「アーバンネット四条烏丸ビル」及びその中に入居する商業施設「LAQUE四条烏丸」について、その状況を見ていく。

三和銀行の支店再開発「LAQUE四条烏丸」

LAQUE四条烏丸

LAQUE四条烏丸は、京都市下京区に位置する商業施設だ。かつて金融機関の支店があった場所を再開発する形で、2010(平成22)年に開業した。上層階はオフィスビルとなっており、商業施設よりもオフィスがメインとなって運営されている模様だ。なお、運営は準大手デベロッパー・NTT都市開発によって行われている。

今でこそ現代的なビルへと生まれ変わったが、かつてここには旧三和銀行(現・三菱UFJ銀行)の京都支店が入居しており、三和銀行→UFJ銀行と移り変わっていく中で、金融街・四条烏丸を形成する存在の一つとして2000年代まで営業を続けていた。

しかし、その後の再編で東京三菱銀行とUFJ銀行が合併した際、四条烏丸の交差点に2つも同じ会社の支店があるのは非効率だとして、UFJ銀行側の拠点が閉鎖・解体。それをNTT都市開発が再開発を行う形で新しい建物を建て、現在に至っている。実に立派な建物だっただけにもったいない気もするが、仕方ないか。

LAQUE四条烏丸

LAQUE四条烏丸

なお、かつての建物の遺構は現在の建物の中にも残っており、商業施設内の一角にそこそこ大きな柱の跡が今もどーんと残されている。まるで古代の遺跡のようにも見えるが、旧建物も現建物も戦後に建てられたものになります。

東京にしか見えない洗練された内部

LAQUE四条烏丸

LAQUE四条烏丸とその前身となった建物の経緯について書いたところで、その中身に入っていくとしよう。LAQUE四条烏丸及びオフィスは阪急烏丸駅・地下鉄四条駅の24番出口から直結しており、雨の日も濡れることなく建物に入ることが出来る。これは大きなメリットだ。

LAQUE四条烏丸

建物の中へと入っていこう。高級感のある入口が素晴らしい。阪急の重厚な高級感とは少し異なっているものの、若者をターゲットにしたと思われる多様な照明が美しい。なおこのLAQUE四条烏丸のターゲット層は「20代後半以上の女性」だとのこと。男性にはやや入りづらいかもしれない(取材班も全員男性ですが(笑))。

LAQUE四条烏丸

中の様子を見ていく。先ほども書いた通り「20代後半以上の女性」がターゲットとなっているようで、非常に洗練された雰囲気が広がっているものの、男性には少々居心地が悪いかもしれない。

LAQUE四条烏丸

LAQUE四条烏丸

この「洗練された雰囲気」は館内全体にわたっており、いかにも都会感のある、ちょっと暗めの大人の雰囲気が全体に広がっている。なんだか京都というより、東京の表参道や青山のような景色に見えて仕方がない。関西だと神戸に近いか。

LAQUE四条烏丸

LAQUE四条烏丸のテナント数は30ほど。この手の施設にしては少なめだが、個性的な店舗が揃っており見ている分には面白い。しかしお客さん少ないな。京都の人口構成は「大学生」が非常に多く、若い社会人は政令指定都市としては少なめという特徴があるのだが、これが裏目に出てしまっているのかもしれない。そもそも烏丸はビジネス街だしね。

LAQUE四条烏丸

LAQUE四条烏丸

様々な事情があってか、現在では空きテナントもポツポツと出始めているこのLAQUE四条烏丸。しかし、空きテナントを空いたまま放置しないのがここのスゴいところで、植え込みを入れてみたり、シャッターの上に模様のある掛け軸的なものを設置してみたりすることで雰囲気にダメージを与えない工夫がなされている。非常によくできている。

LAQUE四条烏丸

LAQUE四条烏丸

決して順調とはいえないこのLAQUE四条烏丸。しかし、非常に個性的なテナントが多く並んでおり、その唯一無二性では右に出るものは京都市内ではいないと言っても良いだろう。ある意味「京都らしくない」施設として、末永くその存在感を見せつけてくれ、と願うばかりだ。

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