兵庫県三田市近畿

三田市「フローラ88」に、中内ダイエーの面影と行政らしい不思議な構造を見せられた件

兵庫県南東部・六甲山地を隔てたその北側に位置する兵庫県三田市は、高度経済成長期まではその発展から取り残された田園地帯の広がる街だったが、1980年代に開発の始まった「北摂三田ニュータウン」とともに人口が急増、現在では大阪のベッドタウンとして県内ではそれなりの地位を築いている。

神戸電鉄公園都市線

今や三田市の人口の半分以上が居住することになったこの北摂三田ニュータウンは4つの地区から構成されており、それぞれ「フラワータウン」「ウッディタウン」「カルチャータウン」「テクノポート」なる名前がつけられている。そしてそれぞれの地区内で神戸電鉄公園都市線や神姫バスのバス路線がそれぞれ運行され、JRの三田駅や新三田駅を経由して大阪へと移動できる、という次第だ。兵庫県内だが神戸より大阪への結びつきが強いのがこの三田という街の特徴ともいえる。

フラワータウン駅

さて、今回やってきたのはそんな神戸電鉄公園都市線に乗って最初に到着する駅「フラワータウン駅」だ。フラワータウン駅は、その名の通り北摂三田ニュータウンの1つ「フラワータウン」の中央に位置する駅となっており、現在でもニュータウンの拠点として昼夜関わらずそれなりの人通りがある。ちなみに隣には「ウッディタウン」なるニュータウンがあるが、ここの住民はもっぱら神姫バスを使うそうですね。何か特別な事情でもあるのでしょうか。

フラワータウンの中心施設「フローラ88」

フローラ88

駅を出てコンコースを抜け、出口を出ると目の前に今回取り上げる施設はあった。今回は、この「フローラ88」なる施設について特集していくこととする。なんでもこの施設、いろいろと事情がある商業施設だということで、今回やってきた次第だ。ちなみに「ふろーら はちじゅうはち」ではなく「ふろーら エイティーエイト」と読むそうです。19「88」年に開業したからフローラ88。しかも数字は英語読み。さすがに街の名前に「フラワータウン」なんて名付けるだけのことはありますね。

フローラ88

中へと歩みを進めていく。イオンが核テナントとなって営業を行うこのフローラ88だが、正直、どこにでもある普通のイオンとしか思えない。かつてはダイエーとして営業していたそうだが、現在はダイエーがイオンと統合されたのを皮切りに今は「イオン三田店」として営業しているとのこと。ダイエーらしい跡も探してみたが、見当たらない。本当にここは事情のある施設なのだろうか?

フローラ88

エレベーターも特に不思議な点は見つからず。かつては映画館やゲームセンターなんかもあったようだが、建物の規模に合わなかったのか、現在ではこれらは全て閉鎖・撤去されている。

フローラ88

何がおかしいのか回っていたところ、1階の売り場であることに気付く。明らかに安っぽい天井・照明をしているのだ。これについて調べたところ、もともとこの施設はダイエーグループのハイパーマーケット型店舗「ハイパーマート」として営業していたため、その名残としてこうなってしまったのだそうだ。ハイパーマーケットとはスーパーとディスカウントストアを融合した大型店のことで、ウォルマートやカルフールに近い形態のことを指すらしい。安売りを実現するため、様々な設備を簡略化しているのが大きな特徴で、その影響が上のようなイオンらしくない設備になっている模様だ。

ちなみに先ほど挙げた「ハイパーマート」なる店舗は現在1つも残っておらず(2002年に事業終了)、カルフールも日本から撤退したことを考えると、そもそも「日本に合っていない形態」だったのかもしれない。

フローラ88

ちなみにそのすぐ隣にはいかにもバブルっぽいゴミ箱が設置されていました。1988年開業ということで、そういうこともあったんでしょうね。元オーパ1号店の「コトノハコ神戸」しかり、中内さんは何を考えていたのか本当によくわかりません。

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フローラ88

ちなみにかつて映画館があったところはこのような感じになっていた。「ミニシアター」という説明ではあったが、なんだか本当にこんなところに映画館なんてあったのか?と疑いたくなるほど不思議な場所にそれはあった。周りにはFMラジオのオフィスにマッサージ店そのすぐ向かい側はガラスを隔てて駐車場となっており、明らかにカオスな状態になってしまっている。

フローラ88

建物ごとガッツリ改造すれば?とも考えてしまうのだが、なんでもこの建物はイオンのものではなく「北摂コミュニティタウン開発センター」なる第三セクターの企業が管理しているらしく、行政が関与するせいかそう簡単に物事を変えるわけにもいかないようだ。神戸新聞でも「『フラワータウン』再生へ協議会成立へ」なんてニュースも出てきているが、この街とともにフローラ88も変われるか、その腕が問われている気がしてならない。

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