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大正区最大の商店街「泉尾商店街」の微妙すぎるその状況をどうぞご覧ください

大阪市大正区の交通事情の悪さについては先日の鶴町訪問レポートでも散々書かせて頂いたが、何も区の外から区内に行くのが難しいのみならず、区内における移動そのものもバス路線のその複雑さからいろいろと苦労することが多い。そんなこともあってか、みんなチャリンコぶっ飛ばしてるのがこのあたりの実状だ。しかし自転車に乗るのも厳しい高齢者にはなかなか苦しいものがある。

<鶴町訪問レポート>

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泉尾商店街

さて、今回やってきたのは大阪市大正区泉尾なる場所である。大正駅からは徒歩15分以上かかり、やや離れたエリアにはなっているものの、区内最大の商店街である「泉尾商店街」を中心に様々な建物が並んでいることもあってか、区内では最も栄えるエリアになっている。ちなみに「いずみお」とつい読んでしまうこの住所名だが、実は「いずお」と読むのが正しいので要注意だ。今回は、そんな大正区内でも最も栄えていると言われているエリアを、その中心となっている「泉尾商店街」を中心に見ていくとしよう。

ザ・なにわの商店街「泉尾商店街」

泉尾商店街南側

他のサイトを見てみるとアーケードとなっているエリアばかりが取り上げられている泉尾商店街だが、実はその南側にもほんの少しだけだが商店街が続いており、公式に名乗っているわけではないものの実質的な泉尾商店街はここから始まる。大通りをまたいでいるせいか、こちらに関しては人通りも少なめで、何だか時間が止まってしまったかのような雰囲気さえ感じてしまう。

泉尾商店街南側

・・・なんだか不穏な景色が目につきますが、とにかく先に進んでいきましょう。

泉尾商店街高架橋

さて、大通りを抜けて泉尾商店街のアーケード街へと入っていきましょう。アーケード街とその南側には国道43号線・阪神高速17号西大阪線をまたぐ必要があり、信号もあるもののなかなか長い。ということで、横にある歩道橋を渡っていく。この道を西に進めば神戸・三宮、東に進めば天王寺である。そりゃこうもなりますわ。それにしても、道路事情は良いのに鉄道事情は最悪なあたり、大阪市の交通整備の具合が見て取れる。

泉尾商店街

さて、アーケード街の中へと入っていこう。大正区のアーケード商店街と言えばこの泉尾商店街の他に「平尾本通商店街(サンクス平尾)」と「三泉商店街」が挙げられるが、駅に近い三泉商店街でもなく駅から離れた平尾本通商店街でもなくここが最も栄えているあたり、なぜこうなったのか不思議でならない。そしてこんなところまで観光客が来ることも少ないのだろうか、完全に街は地元仕様。このいかにも少し汚れた垢抜けない感じが大阪らしくて非常に魅力的に感じるのだが、こんなこと考えるのも当取材班だけですよね。

泉尾商店街

大阪の商店街ではもう見慣れた、買い物客がそこかしこに路上駐輪している光景もやはり健在。というより、こうでもしないとまともに移動できないってか。なんだかんだやっぱり大阪なんです。

泉尾商店街

そしてやはりというか何というか、アーケード商店街の中をチャリンコがビュンビュン走っていく。「自転車は降りて押しましょう」なんて書かれていてもお構いなし。そしてそれをとがめる人もいないし、誰も気にしない。大阪ではこれが「暗黙の了解」なのだ。もちろん、人で混んでいたらちゃんと降りて歩くなり迂回なりするのが鉄則ですよ。くれぐれも心斎橋筋商店街なんかにチャリンコ乗ったまま突っこんでいったりしないように(笑)

泉尾商店街

泉尾商店街

この手の商店街ではどのようなお店が並ぶのかというのはもう火を見るよりも明らかな話で、スーパーに青果店、精肉店、オジ服オバ服店といった明らかに土着民を狙った店ばかりがズラズラと並んでいる。かつては工場労働者の集う街という事情を反映してか、パチンコ屋や居酒屋ばかりが並んでいたようだが、某ウイルスの影響もあるせいか今ではこの手の店もだいぶ減ってしまった(もちろん、今もそれなりに残ってはいる)。

泉尾商店街

泉尾商店街は一番街、二番街、三番街からなる南北450mにわたって続く比較的大規模な商店街なのだが、その割には随分とお店の密度が薄く、なんだかガラーンとした様子が拭えない場所でもある。大阪市の人口は増加傾向にあるというが、それは北区や中央区といった中心部のことを主に指すようで、交通面でも他の区に比べて劣る大正区にはその恩恵が回っていないようだ。実際、大正区の人口はここ数十年減少を続けてきている。やはり鉄道の存在って大きいんだな、そう感じる瞬間だ。

泉尾商店街

2021年4月に消費税込みの表示が義務化になったが、泉尾商店街ではそんなものどこ吹く風とでも言いたげなように税抜き表示がさぞ当たり前かのように行われていた。どうせ大阪府警なんて罰しに来ねえってか。そりゃその通りだとは思いますが。

「泉尾中一商店街」「泉尾中通北商店街」の悲哀漂うその風景

泉尾商店街

さて、泉尾商店街の終点にやってきた。しかしやはりチャリンコ乗車組が降りることもなくビュンビュン中へと入っていく。別に気にもならないが、やはり他の地域から見るとびっくりするような光景がそこには広がっている。

泉尾中一商店街

泉尾商店街はここで終わりを迎えるが、商店街そのものはここで終わりというわけではなく、その先もJR大正駅方面へと向かって伸びており、泉尾商店街に近い側が「泉尾中一商店街」、JR大正駅に近い側が「泉尾中通北商店街」という名称になっている。

泉尾中一商店街

しかし残念ながらこちらの商店街は閉まっているお店も多く、挙句の果てにはお店よりも民家のほうが多いという始末。商店街が無くなることと同様に「商店街が縮小する」ということが今全国の各地で起きているが、ここも例外ではないようだ。こちらのサイトなんか見てると随分賑わっているんですけどね・・・。

泉尾中一商店街 街灯

しかしこんな商店街にもちゃんと街灯が残っており、商店街としての意地を感じさせる。やはりここは商人の街・大阪なのだ。

泉尾中通北商店街

そしてその北側、JR大正駅に近い側にはこれまた「泉尾中通北商店街」なる小規模の商店街が身を構えてはいるのだが、こちらは先ほどの泉尾中一商店街よりもさらにお店が少なく、もはや商店街といえるのかすら微妙な状況だ。

泉尾中通北商店街

そんな商店街の中で唯一形を留めているのがこちら「喫茶 ハクサン」さんだ。非常に重厚な雰囲気の漂う喫茶店で、今に至るまでなんと半世紀以上も営業を続けているのだそうだ。なお、日曜。祝日が定休日なので要注意。取材班は・・・日曜日に訪問してしまった(´・ω・`)

泉尾中通北商店街 街灯

しかしこんなところにもちゃんと街灯が整備されてるんですね。もはや驚きを超えて何と言って良いのかもうよくわからない。以前シャッター商店街どころかそのシャッターを構成するお店さえ解体され、商店街の役目を果たしていないアーケード商店街を訪問したが、なんだかそれに同じものを感じてしまった。いかにも関西らしい風景だが、これもいつまで残るのだろうか。訪問はお早めに・・・

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