日本を代表する財閥の一つ、住友財閥。三菱・三井と並び三大財閥の一つに数えられるこの住友財閥の影響は非常に大きく、住友商事や住友不動産、三井住友銀行に住友化学など、実に様々な面からこの日本という国を動かしている。現在では半分東京に拠点を動かしている印象のある住友財閥だが、それでも大阪市中央区には「住友村」と呼ばれる、旧住友財閥系のビルが立ち並ぶ地域が今も残っているなど、その支配力の大きさには驚かされる。
そんな住友財閥にあやかって作った商店街が、大阪府門真市に実在する。その名も「住友通商店街」。今回は、そんな住友通商店街について、実際どのような状況下にあるのかを解説する。
住友財閥にあやかりました「住友通商店街」
住友通商店街は、大阪府門真市元町・小路町・堂山町にまたがる商店街だ。人通りはそれほど多くないが、先ほどの写真であげた「SHOPPING STREET 住友通商店街」という大きな看板と3灯式の立派なランプが、ここが商店街であるということを外に示している。
商店街の中へと入っていく。全体的に商店街らしい印象は出ているものの、あまりお店もやっておらず、なんだか半分場末へと足を突っ込んでいる気がしてならない。ファミリーマートが営業しているだけまだ救いか。ただここのファミリーマートも駐車場がなく、なんだかとても繁盛しているようには見えない。
営業中のお店はざっと3割程度か。お店であることは一目瞭然なのだが、今も営業しているのかというと別問題になるようで、なんだかどこを見ても残念な景色が広がっている。
この住友通商店街だが、実際のところ住友財閥とは何も関係がないらしい。大阪発祥の財閥である住友財閥がここまで成長したのだから、その成長に乗っかって・・・という具合らしい。
しかしその肝心の住友通商店街なのだか、実際のところ、なんだか全体的に微妙としか言いようがない風景だ。商店街の体になっているのかどうかもなんだかアレだが、それ以上にガラーンとした景色が商店街全体に広がっている。一応商店街です、そんな状態だ。
かと思いきやこんな高層マンションがそびえ立っており、時代の流れを感じる。ここの住民は家と駅、ファミリーマート、そしてスーパーを回る生活を送ってるんだろうな。三田の商店街で会ったおじさんも「どんどん商店街がマンションに変わっていっている」と言っていたが、別に三田に限ったことなのでもないのかもしれない。
やはり時代は商店街を受け入れていないのだろうか。お店こそあれど、営業は行わない。構えはあれど、営業中にはならず。寂しいかな・・・。
しかし、こういう商店街だからこそこの手の古い看板があったりするから面白い。良い味、出ているなぁ・・・。
住友通商店街の終点へやってきた。この先は大阪府道2号線・E2近畿自動車道へと接続しており、自動車のブンブン音が絶え間なく聞こえる。この高速に商店街の東側を塞がれ、商圏が少ないのもこの住友通商店街衰退の原因なのかもしれない。なんだか勿体ないなぁ。
子どもたちの溜まり場「おやつくらぶ」
さて、わざわざ住友通商店街まで来て何もしないのも寂しいので何かいただきましょう。この住友通商店街では、出来立ての揚げ物をその場で食べられる「一藤」というお店、及び粉ものや子ども向けの食べ物を扱うこの「おやつくらぶ」というお店が有名で、今回は「おやつくらぶ」さんで何か頂くことにします。
おやつくらぶさんのメニューはこんな感じ。最安値の「おやつ焼き」は150円、夏限定のかき氷は小なら130円と、子どもたちにも手の出しやすい料金設定である。取材班が商品を待っている際も、地元の子供たちが親御さんとともにこのお店を訪問していたが、本当に地元に愛されているお店なんだろうな。
ということで、かき氷の中でも変わり種である「カシスオレンジ」を選択。カシスオレンジと言うとてっきりお酒を想像してしまいがちだが、実はこちら、なんとノンアルコールでした(後から来た子どもがカシスオレンジのかき氷を注文してしまい、思わず店員さんに確認したことは秘密)。
ちなみに味の方だが、カシスオレンジらしい独特の味が出ており、非常に美味しかったのは言うまでもない。味は毎日変わるらしいので、良ければぜひ行ってみて下さい。