近畿大阪府守口市

トークティ守口 京阪守口市駅前大規模再開発の真髄に迫る

※本ページにはプロモーションが含まれております。

2023/2/4 京阪百貨店は2020/10/4

大阪府守口市は京阪電車の街という印象が長らく強かったが、近年市内を走る地下鉄谷町線が本数をぐいぐいと増発(6本→8本→10本/時間)する一方、京阪は2020年以降本数を大幅に削減、今では普通列車のみの停車駅では1時間に4本という非常に悲しい状態に陥ってしまっており、何だかどっちが主役なのかよく分からない状態となってしまっている。

トークティ守口

今回はそんな大阪府守口市の京阪電車側の中心駅、守口市駅とやってきた。中心駅という体ではあるが、こちらも昼間時間帯の停車本数は1時間につき8本のみ。中心駅にも関わらず、徒歩数分の場所にある地下鉄谷町線の駅に本数で負けてしまっているあたり、京阪電車がいかに苦しい状況にあるかがよくうかがえる。

トークティ守口

そんな守口市駅の目の前には、京阪電車の車庫・関西電力の変電所跡地再開発にて誕生した巨大な再開発エリアがあり、なかなか凄い状況になっているという。今回は、そんな京阪守口市駅の南側に位置する再開発エリア「トークティ守口」の様子を見ていくこととする。

京阪守口市駅前大規模再開発「トークティ守口」

トークティ守口

トークティ守口は、京阪守口市駅前に位置する再開発エリア。旧京阪電鉄守口車庫/工場・関西電力変電所跡地・その他住居商業施設等を解体する形で1985(昭和60)年に開業した。「トークティ」というなかなかにクセのあるその名称は「人々が集い語り合う街に」という意味合いをこめて名付けられたようだ。

トークティ守口

再開発エリアはかなり広く、京阪電車の駅に隣接する「京阪百貨店」及び「テルプラザ」の商業ビルを中心に、宿泊施設「ホテルアゴーラ大阪守口」、さらには住宅・公共施設など、生活に必要な一通りの品々がそろうように設計されている。人口15万人に満たないこの守口市だが、今も百貨店が残っているのは凄いの一言。

トークティ守口

1980年ごろの守口市駅周辺。車庫の姿が目立つ

そんなトークティ守口の現在の様子は、いったいどうなっているのだろうか。今回は、ホテル・商業エリアに絞る形でその様子を見ていくこととする。

紆余曲折あったホテル「アゴーラ大阪守口」

トークティ守口

「守口プリンスホテル」の文字跡は今も残っている

まずはホテル棟を見ていこう。現在は「ホテルアゴーラ大阪守口」として営業を続けるこのホテル棟。

当初は守口プリンスホテルとして開業した物件で、こちらが2002年をもって撤退。その後地主だった松下興産が「守口ロイヤルパインズホテル」という直営ホテルを展開も、今度は松下興産そのものが倒産。2012年に「ホテルアゴーラ守口」となって現在に至るようだ。アゴーラグループのホテルとしては堺市の「アゴーラリージェンシー 大阪堺」が有名だが、こちらもリーガロイヤルホテルの居抜き物件。どうやらアゴーラグループは居抜きが好きみたいです。

ポルタス堺 南海堺駅前の大規模再開発はどういう状況下にあるのか
堺市の中心は南海高野線の堺東駅であることは以前の記事でも触れた通り。関西空港と大阪市内とを往復する人は「堺市って思ったよりのんびりした場所だな」と思いがちだが、それは堺市の中心を見...

トークティ守口

建物が松下興産傘下であった証拠は現在も「トークティMIDビル」という名称に残されている。「MID=Matsushita Industry and Development」の略称であることからも分かる通り、現在は松下(パナソニック)の手を離れているものの、その名残は今もあるようだ。

再開発の主役「京阪百貨店守口店」

トークティ守口

トークティ守口

今回の再開発の主役とも言って良いのが、駅に直結する「京阪百貨店」。京都・大阪の中心地に店舗を持たない京阪百貨店いとって実質的に本店格とも言える店舗で、新型ウイルスの影響を受けた2021年度でも売上高401億円という売上を誇っている。同時期の梅田大丸の売り上げが412億円だから、その金額の大きさがよくわかる。

トークティ守口

近年、百貨店もテナント中心が増えているが、こちらの京阪百貨店はその心配も皆無。直営売場が大部分を占めており、テナントも多少あるもののその割合は低め。さすがにここは「本店格」といったところだ。今後も頑張ってもらいたい限りである。

寂しさ満点再開発商業施設「テルプラザ」

トークティ守口

最後に、駅向かい側に位置する商業施設「テルプラザ」へと足を運んでみよう。建物の1階と2階の一部が商業エリアとなっており、核店舗としてスーパーの「西友」、及び30ほどの店舗が入居している、やや規模の小さいビルとなっている。

トークティ守口

2023年訪問時のフロアガイドはこんな感じ。一部オフィスも入居しているため、商業系店舗はそれほど多くない。

 

トークティ守口

トークティ守口

中の様子を見ていこう。どちらかというと元地権者店舗が一手に集約されたような商業ビルで、客足は西友を除き多くない。寂しさの広がる雰囲気が全体的に広がっている。

トークティ守口

トークティ守口

トークティ守口

1985年開業というその時期もあり、なかなかに渋い景色がちょこちょこ残っているのだが、それとお客さんの数は別の話。古き良き商店街をそのまま再開発ビルという形で無理やり入れてしまっただけのようにも思えてしまう。ある意味近代的といえば近代的なのだが、どちらかというと「ナウい」ビルという印象が拭えない。

トークティ守口

避難経路案内板もこの通り、避難場所・広域避難場所の記載がまさかの「マジックで手書き」という有様。なんやかんやうまくやってきたのでしょうが、今後の行く末が少し心配です。

タイトルとURLをコピーしました