四国徳島県

元徳島そごう・徳島市「徳島駅前アミコ」が直面する、苦しすぎる現状を見物する。

徳島県徳島市といえば、皆様ご存じの通り徳島県の県庁所在地として知られる場所で、高松や松山に比べると「格落ち」感が否めない街でもあるのだが、それでもやはり県で一番の都市ということもあり、それなりのにぎわいを見せる街となっている。有名なものとしては「阿波踊り」なんかが挙げられるだろうか。お祭りといえば東北各地で5~7月に次々と行われるものが有名だが、四国も「阿波踊り」に加えて高知県の「よさこい祭り」なんかがあったりしてなんやかんや有名ですよね。

徳島駅前アミコ 外観

さて、今回やってきたのはそんな徳島市は徳島駅の目の前にある施設、「徳島駅前再開発ビルアミコビル」である。同じ四国の高松や松山に比べ非常に現代的な雰囲気を残すこの徳島だが、その駅前にあるこちらの再開発ビルがなかなか凄まじい状況を呈していることで、今回はこのアミコビルについてご紹介しようと思う。

元徳島そごう、その寂しすぎる今。

徳島駅前アミコ外観

徳島駅前再開発ビルアミコビルは、名前に「再開発」とある通り再開発計画とともにできた建物だ。もともとはここに小学校が所在していたのだが、再開発計画とともに移転し、それによってできた駅前の巨大なスペースを利用する形で1983年に完成した。当初は核テナントとして百貨店のそごうが入居し、「そごう徳島店」として入居、それに加え一部の地元地権者やその他専門店が入居する「アミコ専門店街」、そして東急系のホテルである「徳島東急イン」により構成されていた。しかし、百貨店業界を取り巻く厳しい環境や、近隣の神戸市(神戸までは明石海峡大橋等を経由して2時間ほどで行くことができる)に客が流れたことにより経営が悪化、2020年にそごうはその歴史に幕を閉じ、現在ではアミコ専門店街と東急インがリブランドしてできたホテル「スマイルホテル徳島」が営業を行っている。

徳島駅前アミコ 正面入り口

取材陣はこのビルを2021年3月に訪問したのだが、当時はまだ閉店して1年も経っていないこともあり、そごう時代の痕跡がまだまだ強く残っていた。2階の正面入り口にはそごう名物、「世界の人形時計」がいまだにちゃんと動いている。からくり時計機能はもうとっくのとうに失われたこの時計だが、そごうのものでなくなった今もまだ動いているとは・・・。

徳島駅前アミコ 入口

そんな荘厳な入口の周りには、その雰囲気に味を加えるかのように茶色系の色に塗られた床、そして徳島らしいうずしおの形を彩ったタイルが設置されていた。そういえば、徳島そごうのからくり時計には阿波踊りの人形が置かれてあったんだっけ。周りの環境をちゃんとお店に反映するあたり、そごうの素晴らしさを感じてしまうのだが、もはやここにはそごうというお店は残っていない。

2021年6月、高松市の「高松三越」がこの場所にサテライト店を出すと発表しました。これに伴い、徳島そごうの象徴であったこのからくり時計も撤去されたとのこと。徳島そごうのシンボルとなっていただけに、非常に残念です・・・。
新聞記事:https://www.topics.or.jp/articles/-/540190

徳島駅前アミコ フロアガイド

さっそく中へと入っていこう。徳島駅前アミコは地下1階~9階、および屋上の計11フロアで構成されている。これを見れば分かる通り、低層階にはそれなりにお店が入っているものの、高層階にはテナントは少なめで、5F・6Fに至ってはそもそもお店が入っていない。やはり専門店街として再出発したとはいえ、これだけのフロアを埋めるのにはなかなか苦労しているようだ。豊田なんかは結構成功しているみたいだけど、ここもどうにかならないのかな?

元・豊田そごう「松坂屋豊田店」は閉店を控える今どうなっているのか【2021/9/30閉店】
愛知県豊田市は、世界にその名を轟かす超有名自動車メーカー「トヨタ自動車」の本社がある土地として有名だが、地理的側面からも名古屋市に次ぐ愛知県下第二の都市として大きな存在感を見せてい...

徳島駅前アミコ エスカレーター

それにしても、屋上の「プレイランド」っていったい何なのだろうか。取材班は百貨店の屋上が個人的に大好きな部分があるのだが、とりあえず屋上へと向かってみることにした。なお、エスカレーター前の表示には「子供のひろば」との表示。いったいどっちが正解なんだこれ。

徳島駅前アミコ 屋上

そこには、なんと現役の屋上遊園地が現役で営業を続けていた。屋上遊園地の閉鎖が続き、現在ではただタイルが広がっているだけという百貨店の屋上も多くある中でこの現役っぷり。もはや驚きでしかない。この先も数少ない希少な存在として、末永く頑張ってほしいと感じた。

徳島駅前アミコ 屋上

エスカレーター周辺には小規模ながらゲームコーナーも設置されており、UFOキャッチャーや確率機等、プライズ機を中心に品ぞろえが行われていた。天井の照明がやや暗い気がしなくもないが、これは元百貨店だから仕方がない。これからの改善に期待、といったところか。

徳島駅前アミコ 屋上

ま、なぜかその中にちゃっかり音ゲーの「maimai」が置かれてたのは同意しかねますがね。

徳島駅前アミコ 名店食堂街

9階の名店食堂街に向かう。一応レストラン街として営業しているフロアだが、そこで営業しているご飯屋はわずかに1店舗のみ。そごう徳島店の閉店が発表される前の2019年8月21日、都市商業研究所が「そごう徳島店、レストランの閉店相次ぐ」というニュースを公表していたが、どうやらそのときですら2店舗が営業を続けていたことから、今ではそれよりも状況が悪化していることになる。おいおい、本当に大丈夫なのかよ・・・

徳島駅前アミコ レストラン

現在唯一営業しているのが、こちら「大唐火鍋城」さんだ。「火鍋」というのは中国式の薬味鍋のことで、日本人にはなじみの薄い存在であるが、最近急速に数を増やしている印象がある。実際取材班も中国訪問時に食べたことがあるが、日本人の口にも合い、非常に美味しかった。徳島在住の方は一度行ってみると良いのではないのだろうか。店員が日本語を話せる保証は致しかねますが。

徳島駅前アミコ レストラン街

そしてもうお察しかと思うが、それ以外のレストランは一切営業していないため、廊下にも寂しさが目立つ。以前、高松市の元そごう「瓦町FLAG」に行った際は「うどんのフロア」なんていう謎のフロアが存在し、いったい何なのかと思って行ったらただのレストラン街からうどん屋が残っただけだった、ということがあったが、このアミコビルも現状そんな状態らしい。まあさすがに「火鍋のフロア」なんて書く訳にもいかないし、仕方ないか。

<「うどんのフロア」がある施設はコチラ>

元コトデンそごう・高松市「瓦町FLAG」のスカスカ具合を見物する。
言わずと知れたうどん県・香川の県庁所在地、高松市。瀬戸大橋開通によるストロー効果が叫ばれる中、独自の取り組みが大成功。年1万人以上の関係者が訪れるほどになり、商店街関係者の間では「最も注目する街」とまで言われている。そんな高松の市街地に、超大型施設が建つと・・・
タイトルとURLをコピーしました