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地下鉄蒲生四丁目駅前の商店街「城東商店街」に、令和と昭和の混在する不思議な光景を見た【城東区】

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大阪市城東区は大阪第四の街・京橋や将来「大阪公立大学」のキャンパスができる予定のエリア・森ノ宮を抱えていることで知られており(京橋はもっぱら都島区だが)、梅田や天王寺といった大阪の中心地に近く、その割に家賃が安めになることもあってか、日本全国の政令指定都市の中で最も人口密度が高いという記録を保持する区にもなっている。ちなみに区の名前の由来だが、大阪城の東にあるから「城東区」だとのこと。シンプルだな、おい。

蒲生四丁目駅

さて、今回やってきたのはそんな城東区のほぼ真ん中に位置する「蒲生四丁目」駅である。京橋から1駅という場所に位置するこの蒲生四丁目駅は、2種類の路線が乗り入れる乗換駅ではあるものの、長堀鶴見緑地線はなんだか京橋を出てから迂回し始めるせいで梅田にも難波にも行かない中途半端な存在になってしまっているし、今里筋線に至っては御堂筋線と接続しないせいで「いらない路線」なんて言われる有様だしで、何だかいったい全体パッとしない状況になってしまっている。ま、一応大阪シティバスに乗れば梅田まで1本で行けますがね。

城東商店街

何だか微妙な位置づけになってしまっている蒲生四丁目駅前だが、そんな蒲生四丁目駅前には実にご立派なアーケード商店街が整備されており、地元住民の集まる場所となっている。今回は、そんな蒲生四丁目駅前に整備されている商店街、「城東商店街」についてお送りする。

見た目は令和、中身は昭和「城東商店街」

城東商店街 入口

城東商店街は、地下鉄蒲生四丁目駅が所在する京阪国道の交差点のやや東側、長堀鶴見緑地線の5番出口付近に位置する商店街だ。木目調の茶色に白文字が目立つこの看板は2020年3月に新しく替えられた非常に新しいもので、1965年に建てられた初代アーケードを改修して作ったものなのだそうだ。なお、この新アーケードの改修とともにアーケードの左側にあるビル、通称「蒲生ビル」も建て替えられたそうで、非常にキレイになっていた。昔の写真は・・・検索すれば見ることができますが、ものすごいボロボロっぷりなんで見るのはおすすめしません(笑)

キリンド 城東店

さっそく商店街の中へ・・・と言いたいところなのだが、商店街の中へと入る前に、そのすぐ近くにあるこちらの建物に注目してほしい。一見昔の百貨店かと見間違えてしまうこちらの建物だが、こちらは「キリンド」という衣料品店となっており、衣料卸会社である江綿という会社が直で運営を行っていることもあってか、非常に安く洋服が買えることで知られている。衣料品に興味がなくとも、こちらの建物は1974(昭和49)年に建てられたものが今も現役で営業を続けており、単純に中を見て回るだけでもノスタルジックな当時の光景をよく感じることができる。城東商店街訪問の際は、こちらの建物もぜひ合わせて訪問してみてほしい。ただし、店内撮影禁止なのでそこは要注意。

なお、「キリン堂」というドラッグストアがあるが、こちらは全く別の会社となるのでこちらも要注意だ。

城東商店街

横にそれてしまったが、中に入っていくとしよう。令和になってからキレイに新しくされた入口とは大きく異なり、中のアーケードは改修こそされど、今も1965年に完成した当時のアーケードが使われ続けてきている。商店街の公式サイトによると、こちらのアーケードは幅広のテント地によるシンプルなものとなっており、全国的にも珍しいものなのだそうだ。言われてみれば確かに初めて見たな。確かにテント地ならお金もあまりかからないだろうし、賢いのかもしれない。

しかしそれにしても、入口からは想像もつかないくらい「懐かしい」雰囲気が漂っているな、と感じてしまう。「スギ薬局」は別にしても、それ以外のお店はなんだか完全に商店街に溶け込んでしまっているし、本当に昔ながらの大阪土着民向けの商店街といった様相だ。

城東商店街

そんな商店街の入口にあるこちらのお店。「魚庭」と書いて「ナニワ」と読むコチラのお店はここ城東商店街の中でも非常に有名なお店で、「名物!天然生マグロぶっち切り280円」と看板に書いてある通り、マグロ類が非常に安いお値段で食べられることで知られている。こちらのサイトでは「理事長がオススメするお店」という形で取り上げられており、どうやら商店街の振興組合の中でもイチオシのお店として紹介されているようだ。

城東商店街

しかしそれにしてもやっすいなぁ、おいおい。マグロのカマ焼きが399円、まぐろ竜田揚げは299円、マグロ鉄火丼は500円・・・東京じゃ絶対に見られないし、安居酒屋が並ぶことで有名な天満でもこの値段のお店はなかなか見ることができないだろう。家賃の差なのか立ち飲みであるからなのか分からないが、土着民しか来ないであろうエリアらしい素晴らしい光景が、そこには広がっていた。

城東商店街

道をもとに戻そう。この城東商店街は道の真ん中に自転車を置いて買い物をするという暗黙の了解があるようで、道の端にも多少の自転車は駐輪されているものの、他ではあまり見ない光景だったので非常に新鮮に感じた。確かにお店の前をふさがないという点では賢いっちゃ賢いかも。

城東商店街

ま、実はここ、自転車放置禁止区域にあたるんですがね。警察が本気を出すとチャリンコを一掃できてしまうそうですよ。警察さんはこの手の規制をもっとうまく作ってほしいと思わざるを得ない。

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