神戸市営地下鉄西神・山手線で最も新しい駅は西神中央駅・・・ではなく、その南側にある西神南駅。路線が全線開業したのが1987(昭和62)年であるのに対し、西神南駅が後から新設されたのは1993(平成5)年だというから、その遅さがよくわかるだろう。
そんな西神南駅の駅前には、コープを核とした約40ほどの店舗が揃う、このエリアでは比較的小規模なショッピングセンターが立地しており、地域住民の憩いの場となっている。今回は、そんな地下鉄西神南駅の目の前にある商業施設「セリオ」について、その様子を見ていくこととしよう。
コープが核です「セリオ」
セリオは、神戸市西区にある商業施設だ。「セリオ」という名称は「真心」という意味を表すそうで、「心に潤いをもたらす」存在を目指している、ということだそうだ。
なおアクセスについては、地下鉄西神・山手線西神南駅の目の前に立地しているほか、幹線道路からも非常に近い場所に駐車場を持っている。立地に関しては文句のつけようがないだろう。
建物の立地としては上のような感じ。隣接するオフィスビル「西神南センタービル」と同時に開発されたような格好となっており、地下鉄西神南駅からどちらのビルにも雨にぬれずに行くことが出来る。さすがにニュータウン、このあたりは抜かりない。
中へと入っていこう。施設は2階建てとなっており、その真ん中を吹き抜けが貫通する、という構造。普通といえば普通だが、第三セクター(神戸市が大部分を出資する「株式会社こうべ未来都市機構」の運営)にしてはよく頑張っているのではなかろうか。
館内のテナントを見ていこう。核テナントとして「コープこうべ」が入っているほか、100円ショップ、書店、ドラッグストアなどといった定番の店舗が中心に入居中。珍しいテナントは入っていないものの、日常使いには困らなさそうだ。
電気店やフードコートといった、「無くても良いけどあると便利な」店舗も絶賛入居中。ただし地域の特性上大規模なものは入れられないようで、電気店は街の電気屋さんのような小さなお店が、フードコートに関しては1店舗のみの営業という様子が見られた。お店が1つしかないフードコートって、フードコートって呼べるのでしょうか?
これといった特徴の乏しいこのセリオ西神南だが、館内にある西松屋に関しては「国内最大級 超大型店」との文字がデカデカと掲げられていた。神戸の中心部でもないこんな場所に日本最大級の西松屋があるあたり、何が起きるかわからないものですね。
兵庫県で絶大な影響力を持ち、「コープさん」とも呼ばれることも多いコープこうべ。コープなのに百貨店業態を作るなど、迷走する時期もあったが、今後もコープこうべの一拠点として発展してくれることを願うばかりだ。
屋外イベントスペース「光の広場」が凄い件
商業施設としてはそれほど特徴のないこのセリオ。だが、そのセリオの隣にある「光の広場」が非常にスゴかったため、ここで紹介しておきたい。
光の広場は「コーラス、演芸、コンサート、展示会など地域の方々や来場者の皆様との交流の場として」利用できるそう。とはいえ、西神南というその立地からか、西神中央のプレンティや名谷の須磨パティオなんかと比べるとそれほど使われていないのが現状のようだ。
ピラミッド型の大屋根広がる巨大なイベントスペース。感染症の猛威が無くなりつつある今、これを活かした大規模なイベントが復活する日を見たいものだ。