先日、神戸市西区・西神中央駅前に2022年4月、新しく開業した商業施設「エキソアレ西神中央」について、その様子をご紹介した。元々そごうが入っていた場所を綺麗にリノベーションしたということもあり、非常に賑わっていた様子が見られたのだが、現在もその賑わいが継続されているという話をうかがい取材班としては何よりだと感じている。これからも頑張ってください!
そんな西神中央駅前には、エキソアレ西神中央駅前以外に「プレンティ」という商業施設が立地しており、開業から現在に至るまで、西神中央エリアの中心的存在として人々の生活を支え続けている。そしてこのプレンティなる商業施設、2023年秋を目途に全面リニューアルを完了させる予定だという。今回は、そんなリニューアルを控える商業施設「プレンティ西神中央」について、その様子を見ていくこととする。
西神副都心の中心的存在「プレンティ西神中央」
プレンティ西神中央は、神戸市西区にある商業施設だ。西神中央地区の中心となる商業施設として、1989(平成元)年にオープンした。単なるショッピングセンターとしてだけではなく、「人と人とのふれあいを大切にして、さまざまな生活情報を発信していく情報発信基地」としての機能を果たしていく予定だという。なお、運営は例によって第三セクターの「株式会社こうべ未来都市機構(旧・OMこうべ)」によって行われている。
プレンティ西神中央は「イオンフードスタイル西神中央店(旧・ダイエー西神中央店)」「専門店一番館」「専門店二番館」「西神中央駅百貨店ビル(現・エキソアレ西神中央)」の4つの施設で構成されている。実に多種多様だ。
なお、今でこそ西神ニュータウンはベッドタウンのような様相を呈しているが、「西神ニュータウン物語」という本によると、当初この西神ニュータウンは神戸市の2つ目の都心として大々的に開発が行われる予定だったという。このプレンティも、本当はもっとドデカいシンボル的存在になる予定だったんでしょうね。残念ながらそれは叶いませんでしたが。
開業から大きく様変わり「イオンフードスタイル」
プレンティ西神中央の概要について触れたところで、その中身を見ていくとしよう。まずは駅から最も遠い「イオンフードスタイル」から。もともとここはダイエーとして運営が行われていたそうだが、リニューアルの際に名称が変更されたとのこと。
中を見ていこう。特筆すべき点は特になく、全体的に普通のスーパーという印象。強いて言えば家電量販店「マツヤデンキ」が入っているくらいだろうか。かつては「西神オレンジシネマ」なる映画館も営業していたようだが、残念ながら今はもう存在しない。
館内こそ普通としか言えないこのイオンフードスタイルだが、イオンフードスタイルと専門店一番館とを結ぶ通路の間にある「アトリウムコート」は非常に素晴らしく、スペースを自由に使える新興住宅地らしい壮麗な景色が広がっていた。イベント広場として活用されることも多いそうだが、訪問時は特になく、優雅な休日を過ごす家族連れが多く見られた。
このアトリウムコート、リニューアルと共に上のようなエリアへと生まれ変わる模様。今のような重厚感は失われてしまうものの、明るい雰囲気の広がる綺麗な場所へと生まれ変わる予定だ。
巨大なからくり時計が特徴「専門店一番館」
専門店一番館へと移っていこう。何だかスポーツ用品店のような門構えですが、もちろん普通のショッピングセンターです(笑)
館内へと入っていく。一見3階建てのように見えるが、実際は4階建て。4階には「プレンティホール」という多目的ホールが入っており、お金を払うことで誰でも自由に使えるようになっている。
広い店内だが、テナントに関してはこちらも可もなく不可もなく。チェーン店が多くを占めているが、生活には一通り困らなさそうなテナントが揃っている。「都心」というには少々過大だが、今の状況を考えればこれくらいで十分だろう。
館内には「なでしこ時計」なる巨大なからくり時計も設置。1時間ごとにからくり時計が動き、人形たちが季節に合わせた曲を演奏するというものとなっている。このときは12月の訪問だったこともあり「クリスマス・イブ」が流れていた。お人形さん、かわいい。
からくり時計側から館内の様子をうかがう。天井のステンドグラスが非常に美しい。1989年というその開業時期もあってか、豪華に作られた館内の様子を見ることが出来た。
なお店内にはスーパー「光洋」も立地。そういえば光洋ってダイエーと同じイオン系列のはずなんですが、隣同士に2つもスーパー作って競合にならないんでしょうか。宝塚の「アピアさかせがわ」も隣同士にスーパー作って訳分からないことになってましたが、最近のブームなんですかねえ(苦笑)
飲食店+パチンコ屋も!?「専門店二番館」
専門店二番館へと入っていこう。一番館に比べると規模は小さめ。飲食店や学習塾、美容関係のお店が入居しており、その中でも飲食店の割合が大きい。
なお地形の関係上、専門店一番館と二番館は1フロア異なった形でフロア名が付けられており、二番館の2F=一番館の1Fとなっている点には要注意だ。
飲食店が中心となっているこの専門店二番館だが、その並びにはなんとパチンコ屋も入居していた。ニュータウンでは実に珍しい光景だ。先述した「西神ニュータウン物語」を読む限り、パチンコ屋は「生活に彩りを加えるため、意図的に入居させた」との記載があったが、何か変なものが裏に隠れている気がするのは気のせいでしょうか。ちなみにこの手のお店は名谷駅前の「須磨パティオ」にもありました(笑)
実はプレンティの一部なんです「エキソアレ西神中央」
記事の冒頭にて挙げた「エキソアレ西神中央」。こちらも実はプレンティの一部となっており、施設の運営母体こそ違うものの西神ニュータウンの中心的存在として今も多くの人々に利用され続けている。こちらに関しては下の記事でまとめているため、良ければそちらをご覧頂きたい。