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板宿のおしゃれスポット「ビバタウン板宿」の昭和らしいシャレオツっぷりをどうぞご覧下さい

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名谷・妙法寺などの新興住宅地を多く抱え、下町風情を見ることの少ない神戸市須磨区。しかしその神戸市須磨区にあって、山陽電車・神戸市営地下鉄の板宿駅周辺だけは話が別。駅前を中心に実に多数の商店街が並び、多くのお店が軒を連ねている。かつては「まっすぐ歩けないほど」だったというから、その規模の凄さがうかがえる。

ビバタウン板宿

商店街の印象が強い板宿周辺だが、山陽電車・神戸市営地下鉄の板宿駅を少し北に行ったところ、板宿本通商店街を進んだ先のところに「ビバタウン板宿」なる再開発ビルがあることは意外と知られていない。そしてこのビバタウン板宿を運営する「板宿開発」なる会社は、再開発ビルの運営のみならず実に多様な事業を行っており、他とは異なる独自の政策を展開しているそうだ。今回は、そんな「ビバタウン板宿」およびその運営企業「板宿開発」について、その様子をお届けするとしよう。

板宿北部地区再開発「ビバタウン板宿」

ビバタウン板宿の概要

ビバタウン板宿

ビバタウン板宿は、神戸市須磨区に位置する再開発ビルだ。板宿北部地区の再開発に伴い、1982(昭和57)年に開業した。現在ビバタウン板宿が建っている場所にはかつて商店街が並んでおり、現在も残る板宿本通商店街から続く形で街が広がっていたのだが、それを再開発する形で今のような施設が開業した。同じ須磨区にある、妙法寺の「リファーレ横尾」が1981年開業、名谷の「須磨パティオ」が1980年開業のため、ほぼ同じ時期にあたる。

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2019年には大規模なリニューアルを行っており、ビバタウン内に開業当初から出店していた核テナントのダイエーが「イオンフードスタイルbyダイエー」に変更。ダイエーは大幅にフロアを縮小し、現在に至っている。板宿は元々ダイエーとフタギ(ジャスコの前身)が競い合っていたエリアであるだけに、令和の今このような形で双方の姿が見られるのは本当に感慨深い。

運営会社「板宿開発」がスゴすぎる件

 

ビバタウン板宿

ビバタウン板宿の概要について書いたところで、ビバタウン板宿の運営企業・板宿開発という企業について見ていこう。再開発ビルの運営企業というと再開発ビルの運営のみに徹する印象が拭えないが、この板宿開発という企業は違う。実際に企業沿革を見てもらえると分かるが、「マンションを購入」「直営のフィットネスクラブを開業」など、とても再開発ビルの運営会社とは思えない、実に多種多様な事業に進出していることが分かる。企業理念に「板宿地域のさらなる繁栄」などとあるが、実際には尼崎や明石のマンションも購入しているあたり、相当やり手なのでしょうね。

さらに、この板宿開発株式会社の取締役・武貞知範氏が出演した「神戸人図鑑」によると、板宿開発株式会社は周辺の商店街の空き店舗を買い取り、格安価格で若い入居希望者に賃貸しているという内容まで述べられていた。再開発のみならず、マンションに周辺の商店街まで手を出すとは・・・ 抜け目ならないですね(笑)

オシャレだけど昭和感の抜けない内部

ビバタウン板宿

ビバタウン板宿とその運営企業の概要について触れたところで、建物の中へと入っていくとしよう。建物は地上8階建・地下1階建となっているが、実際は5階までのみが商業フロアとして使用されている。

ビバタウン板宿

ビバタウン板宿

ビルの中へと入っていく。いかにもなショッピングセンターとは裏腹に、非常に重厚な中身に驚いてしまう。神戸市商店街連合会のサイトに「板宿のおしゃれスポットです」だなんて書いていたが、どうやらこれは間違いではないようだ。

ビバタウン板宿

それぞれのテナントの上にも「VIVA TOWN」と書かれた装飾がテナントの名前の合間を縫うように書かれており、実に渋い雰囲気を映し出している。

ビバタウン板宿

そしてエレベーターホールにはシャンデリア・・・ うーん、何というのでしょうか。オシャレではあるんだけれども、その定義が少しズレているような気がしてなりません。百貨店といえば百貨店らしいのだが、古めかしいといえば古めかしい・・・ 良い表現が思いつきません(笑)

ビバタウン板宿

イオン直営エリアへと入っていこう。サラっとダイエー矢印が残っているあたり、リニューアルも完全まっさらな状態まで行われてはいないことを感じさせる。

ビバタウン板宿

ビバタウン板宿

なおイオンに関しては割と普通。ビバタウンのロゴが入っている場所がイオン風の黒と白の塗装になっているのが何とも可愛らしいが、品ぞろえや売場に関しては特筆すべき点は無かった。イオンなのかダイエーなのか良く分かりませんが、こんなものでしょう。

ビバタウン板宿

ビバタウン板宿

上層階へと上がっていこう。かつては3F、4Fもダイエーの直営フロアが展開されていたそうだが、リニューアルに伴い撤退。現在は専門店が多く広がっている。3Fより上の階には「VIVA TOWN」と書かれた装飾も見られず、現代のショッピングセンターのようなスッキリしたフロアが広がっていた。見やすいし、明るいのは歓迎なんだが味気ないな・・・。

ビバタウン板宿

最後に5Fへ。5Fにはビバタウン板宿の運営企業である板宿開発の直営ジム「フィットネス&スパVIVA板宿」が立地。当初はスポーツクラブを作る予定だったが、プールを作れないことが判明し今のようなジムが作られたのだそうだ。周辺に競合が無かったこともあり、運営も好調だとか(開業当初には3,000人もの会員が集まった)。

なお一時期、板宿とは全く関係のない灘区水道筋にも系列店を展開していたが、こちらに関しては撤退。やり手企業・板宿開発もさすがにフィットネスクラブの運営は厳しかったようです。

ビバタウン板宿

そんなビバタウン板宿の西側には、なんとフィットネス利用者専用の駐輪場が設けられていた。この周辺は自動車・原付放置禁止区域となっており、自転車や原付は撤去の対象となるのだが(周辺駐輪場も有料)、フィットネスクラブの利用者に関しては特別にスペースを用意しているというから驚きだ。民間なら当たり前だが、再開発の運営企業って、こういうちょっとしたところに普通は目が向かないんですよね(苦笑)

ビバタウン板宿

奥半分は鏡に映っているだけです(エスカレーターは手前2台だけ)

しかし、本当にすごい場所だな。最初はただの再開発ビルだとしか思っていなかったのだが、情報を集めていくうちにこの板宿開発という企業が何を考えてこのビバタウン板宿という施設を運営しているのか、実に感心してしまった。今後も板宿を代表する商業施設として、板宿地域だけでなく広域からお客さんを集められる施設へと進化することを期待するのみですね。

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